「このままじゃ、もう元に戻らないかもしれない」
そんな不安がピークを迎えたある日、医師から告げられたひとこと。
「三叉神経に電気を流して反応を見る検査をしましょう」
この検査が、私の気持ちを大きく揺さぶりました。
経過観察中、医師から「検査をしましょう」と言われた日
皮膚科から紹介され、通い続けていた耳鼻咽喉科でのことでした。
数日たっても症状は改善せず、医師から提案されたのが、顔面神経の電気反応テストでした。
検査内容の説明を受けてもピンとこず、「電気を流して反応を見る」というだけで不安が募るばかり。
スコアは想像以上に悪かった
検査後、医師が少し言葉を選びながら、こう言いました。
「スコアはかなり悪いです。…正直、元の状態に戻るのは難しいかもしれません。」
まるで頭をハンマーで殴られたような衝撃でした。
ついこの前まで笑えていた顔が、もしかしたらもう元には戻らないかもしれない。
その現実を、私はどうしても受け止めきれませんでした。
鍼治療は禁止された
医師からのもうひとつの指示。
「鍼治療は絶対に受けないでください。共同運動が起きる原因になります。」
少しでも良くなる方法を探したかった私は、「鍼もあるかも」と思っていたので、心がまたひとつ折れました。
心に残った痛みと、日常の中の苦しみ
このころから口元にピリピリとした痛みが慢性的に出るようになり、半年以上、痛み止めを常用する日々に。
目も閉じづらくなり、乾燥とゴロつきに悩まされ、眼科でも目薬をもらうようになりました。
「痛い・つらい・怖い」——
そんな気持ちに、毎日押しつぶされそうでした。
医師の言葉が、少しだけ光に変わった日
通院から4ヶ月ほど経った頃、医師がこう言ってくれました。
「ここまで改善されるとは、正直思っていませんでした。」
その一言で、ほんの少し心が軽くなった気がしました。
それでも完全には戻らなかった——だから私は鍼に通った
1年ほど様子を見ても、もうこれ以上変わる気配はなかった。
そこで私は決めました。
「鍼治療を受けてみよう」と。
医師の忠告を無視する形にはなりましたが、2024年9月から鍼治療を開始。
今(2025年7月時点)で約1年が経過
口を動かすとまぶたが一緒に閉じてしまう「共同運動」は残っていますが、見た目もかなり改善されてきています。
私が続けているトレーニング
- 目を大きく見開きながら口角をしっかり上げる
- 目を見開いたまま、口をすぼめてすばやく動かす
地道な筋トレのようなこの訓練が、私の自信にもなっています。
まとめ:現実を知って、私は希望を選んだ
「元に戻らないかもしれない」
そう告げられたときは、本当に辛かった。
でも、今の私はそれでも前を向いています。
“治らないかも”じゃなく、“少しでも良くしたい”という気持ちで。
この経験が、誰かの希望になればと願って——。
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