「鍼はやめた方がいい」――医師のその言葉が、ずっと胸に引っかかっていました。
でも、何もしないでこのまま過ごすには、あまりに不安と疑問が多すぎたのです。
私は、検索せずにはいられませんでした。
目次
心に残り続けた医師の言葉
耳鼻咽喉科の先生から言われた「鍼治療だけは絶対にやめてください」という言葉。
その根拠も聞いて納得したつもりでした。共同運動のリスクも理解できました。
でも――このままでいいの?という思いが、どうしても消えなかったのです。
自分なりに調べる日々の始まり
私は、ネットで「顔面神経麻痺 鍼」「顔面麻痺 改善 体験談」「鍼治療 効果」など、思いつくままに検索を繰り返しました。
医学論文のような難しい記事もあれば、個人のブログ、掲示板の書き込みまで。
その中に、ときおり「鍼で少しずつ良くなった」という声があるのを見つけました。
信じていいのかわからなかった
もちろん、すべてが信頼できる情報とは限りません。
「良くなった」と言う人もいれば、「効果がなかった」と語る人もいたのです。
どちらが本当なのか、自分には判断できませんでした。
けれど、その中にあったたったひとつの言葉が、私の心に残りました。
「何もしないで後悔するくらいなら、できることをやってみたかった」
揺れ続けた1年2ヶ月
実際に私が鍼治療を始める決意をしたのは、発症から1年2ヶ月後のことです。
それまでは、調べて、迷って、また戻っての繰り返しでした。
「本当にやって大丈夫なのか」「医師にまた何か言われたらどうしよう」
そんな不安ばかりが頭をよぎっていました。
それでも、どこかにあった「希望を捨てたくない気持ち」
たとえ効果がなくても、たとえまた否定されても、自分で選びたいと思い始めていたのかもしれません。
「動けるうちに、できることを」という想いが、少しずつ芽生えていました。
この時点では、まだ鍼治療の予約もしていません。
でも、私はすでに心のどこかで次の一歩を踏み出そうとしていたのです。
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