試験時間:90分
試験問題数:50問
合格ライン:1問2点・80点以上(40/50問)
航空法のついては試験日の令和5年1月22日時点のもの
第45回無人航空従事者試験(令和5年1月22日)問題
【問1】「曳舟」の説明として正しいものを選びなさい。
- 動力を持たないグライダーを飛行させるために他の航空機によって上空まで引っ張ってもらうこと
- 夜間に飛行すること
- 水上を移動する装置を装着することで水上での離着陸を可能にすること
- 完全な自動航行を行うこと
問1の答え
1.動力を持たないグライダーを飛行させるために他の航空機によって上空まで引っ張ってもらうこと
【問2】温度の変化で生じる流体の移動現象を意味する用語として最も適切なものを選びなさい。
- 水流
- 乱流
- 対流
- 気流
問2の答え
3.対流
【問3】次のうち最も大きな慣性力が生じると思われるものを選びなさい。
- 時速100kmで移動する車が10秒で停止したときに運転手が感じる力
- 時速20kmで移動する車が10秒で停止したときに運転手が感じる力
- 時速100kmで移動する車が5秒で停止したときに運転手が感じる力
- 時速20kmで移動する車が5秒で停止したときに運転手が感じる力
問3の答え
3.時速100kmで移動する車が5秒で停止したときに運転手が感じる力
【問4】最も強いコリオリの力を生じる運動を選びなさい。
- 地球を東から西に向かって移動するとき
- 地球を西から東に向かって移動するとき
- 地球を自転軸の北極から赤道に向かって移動するとき
- 地球の赤道上の表面のある一点に留まるとき
問4の答え
3.地球を自転軸の北極から赤道に向かって移動するとき
【問5】亜音速の定義に当てはまるマッハ数(音速)として最も適切なものを選びなさい。
- マッハ0.6
- マッハ1.0
- マッハ1.2
- マッハ5.0
問5の答え
1.マッハ0.6
【問6】衝撃波を生じる可能性がある速度領域として適切でないものを選びなさい。
- 亜音速
- 遷音速
- 超音速
- 極超音速
問6の答え
1.亜音速
【問7】次の選択肢のうち、ヘリコプターが失速する原因となる行為を選びなさい。
- ローターの回転数を上げる
- 前進速度を上げる
- ヨーイングする
- 上昇する
問7の答え
2.前進速度を上げる
【問8】セットリングウィズパワーの回避操作として正しいものを選びなさい。
- 風上に向かって加速させる
- コレクティブピッチを操作して上昇操作する
- 降下させる
- ローターの回転数を下げる
問8の答え
1.風上に向かって加速させる
【問9】大気圧の説明として正しいものを選びなさい。
- 大気圏内の空気の質量
- 任意の平面にかかる大気の重さ
- 大気の密度
- 地球の引力の大きさ
問9の答え
2.任意の平面にかかる大気の重さ
【問10】マルチコプターの飛行において動安定が中立若しくは負でハンチングを生じる場合に考えられるトラブルとして最も適切なものを選びなさい。
- プロポの信号が弱い
- ゲインの設定が低い
- ゲインの設定が高い
- GPS信号の強度が弱い
問10の答え
3.ゲインの設定が高い
【問11】質量20[kg]の物体に10[N]の力を加えるとき、その物体に生じる加速度の大きさとして最も適切なものを選びなさい。ただし、摩擦や重力などの外乱は一切ない環境であるとする。
- 0.2[m/s²]
- 0.5[m/s²]
- 1[m/s²]
- 2[m/s²]
問11の答え
2.0.5[m/s²]
(解説)
ニュートンの法則の公式
加速度[m/s²]=力[N]/質量[g]
10N/20kg=0.5[m/s²]
【問12】空虚重量が1.5[kg]、追加装備の重量が500[g]、バッテリーの重量が1[kg]、積載物の重量が800[g]の無人航空機の飛行許可申請を国土交通省に提出する場合の機体重量として最も適切なものを選びなさい。
- 1.5[kg]
- 2.0[kg]
- 2.5[kg]
- 3.8[kg]
問12の答え
3.2.5[kg]
(解説)
国土交通省に提出する許可・承認申請における機体重量は
空虚重量+燃料やバッテリーの重量
空虚重量1.5kg+バッテリー1kg=2.5kg
追加装備やペイロードの重量は含まない。
【問13】重力がある場所で、10[kg]の物体を加速度3[m/s²]で上昇させるために必要な力の大きさとして正しいものを選びなさい。ただし、重力加速度は9.8[m/s²]とし、空気抵抗は考えないことにする
- 9.8[N]
- 68[N]
- 98[N]
- 128[N]
問13の答え
4.128[N]
(解説)
重力は常に下向きにかかっているため、重力加速度9.8[m/s²]に逆らって上昇する。
つまり加速度9.8[m/s²]で同じ高度で静止していられる。
加速度3[m/s²]で上昇するために必要な加速度は
3+9.8=12.8[m/s²]
ニュートンの公式にあてはめて上向きの力を求める
力[N]=質量[g]×加速度[m/s²]
10kg×12.8m/s²=128[N]
【問14】風速の特性として正しいものを選びなさい。
- 地上の風速はどこでも一定である
- 風速は建物の有無によって変化しない
- 地上より海上の方が風速は遅い
- 高度が上がるほど風速は速くなる
問14の答え
4.高度が上がるほど風速は速くなる
【問15】運動している物体についての説明として正しいものを選びなさい。ただし、摩擦や重力などの外乱が一切ない環境であるとする。
- 力を加えると等速直線運動する
- 物体に働く力が釣り合っている場合は運動を続ける
- 力を加えないとやがて静止する
- 加える力の大きさと物体の運動の変化にその質量は関係ない
問15の答え
2.物体に働く力が釣り合っている場合は運動を続ける
【問16】動安定が負である時の説明で最も適切なものを選びなさい。
- 揺れが次第に大きくなる
- 揺れが次第に小さくなる
- 揺れは変わらない
- 不規則に揺れが変化し次第に小さくなる
問16の答え
1.揺れが次第に大きくなる
【問17】電波の説明として誤っているものを選びなさい。
- 電波は真空中も伝搬する
- 光は電波の一種である
- 波の特性を持っている
- 電磁波の一種である
問17の答え
2.光は電波の一種である
【問18】絶縁体を選びなさい
- 銀
- アルミニウム
- ガラス
- 鉛
問18の答え
3.ガラス
【問19】電気抵抗に関する説明として正しいものを選びなさい。
- ガラスやプラスティックは導体である
- 半導体とは金や銀のことである
- 電線の抵抗の大きさは長さに比例する
- 電線の抵抗の大きさは断面積に比例する
問19の答え
3.電線の抵抗の大きさは長さに比例する
【問20】管内を流れる粘性流体についての説明として正しいものを選びなさい。
- 管壁近傍を流れる流体の層を壁面層と呼ぶ
- 管壁近傍にある流体は流体がほぼゼロである
- 管内を流れる流体の流速は一様である
- 管中心部を流れる流体の層を境界層と呼ぶ
問20の答え
2.管壁近傍にある流体は流体がほぼゼロである
【問21】風の説明として正しいものを選びなさい。
- 風向は気圧傾度力に平行に働く
- 風速がゼロの状態でも機体にはコリオリの力が働く
- コリオリの力は空気が移動する方向と直角に働く
- 気圧傾度力は低気圧側から高気圧側に向かって働く
問21の答え
3.コリオリの力は空気が移動する方向と直角に働く
【問22】次のうちGNSSでないものを選びなさい。
- GPS
- WiFi
- ガリレオ
- みちびき
問22の答え
2.WiFi
【問23】GPSの測位精度に影響を及ぼすものとして誤っているものを選びなさい。
- 同じエリアにおけるGPS受信機の数
- 衛星信号の補足数
- GPS衛星がもつ時計の精度
- GPS受信機がもつ時計の精度
問23の答え
1.同じエリアにおけるGPS受信機の数
【問24】GPS衛星が送信する電波の周波数として正しいものを選びなさい。
- 10.25[kHz]
- 1575.42[MHz]
- 2.42[GHz]
- 5.7[GHz]
問24の答え
2.1575.42[MHz]
【問25】「電離層」の説明として正しいものを選びなさい
- 中間圏と熱圏の境界面付近に存在する
- 電離層の一部がオゾン層となる
- 電離層を通過する電波を増幅する性質がある
- すべての電波は電離層を通過する
問25の答え
1.中間圏と熱圏の境界面付近に存在する
【問26】電気抵抗が10[Ω]の抵抗器に 10[A]の電流を流した時、抵抗器に生じる電圧降下の大きさとして最も適切なものを選びなさい
- 5[V]
- 10[V]
- 20[V]
- 100[V]
問26の答え
4.100[V]
(解説)
電圧=電流×抵抗
10A×10Ω=100[V]
【問27】電気を動力とする無人航空機に関する説明として正しいものを選びなさい。
- 動力用の電気配線導体としてシリコンを用いる
- 動力用の電気が流れる配線は長くするべきである
- 配線の発熱が著しい場合はその配線の太さを太くし配線抵抗値を下げる必要がある
- 電気配線における発熱と総消費電力に関係はない
問27の答え
3.配線の発熱が著しい場合はその配線の太さを太くし配線抵抗値を下げる必要がある
【問28】電波の特性の説明として誤っているものを選びなさい
- 波長が長い電波ほど障害物を回り込んで伝搬しやすくなる
- 電波は障害物や動力場の影響がない場合は、空気の有無に関わらず直進する
- 電波が伝搬する距離が2倍になると電波のエネルギーは2分の1になる
- 2つの異なる媒質間を電波が通過しようとするとき透過した電波の一部が入射角と異なる角度で通過後の媒質を伝搬することを屈折と呼ぶ
問28の答え
3.電波が伝搬する距離が2倍になると電波のエネルギーは2分の1になる
【問29】電気を動力源とした無人航空機において、上昇飛行を開始した途端にテレメトリーシステムに表示されるバッテリーの出力電圧が一時的に降下した。上昇飛行を中断したところ出力電力が安定した。この現象の原因として最も可能性が高いものを選びなさい。
- 電圧監視モジュールの異常
- 上昇に伴う加速度の影響
- バッテリーの内部抵抗によるもの
- ローターの異常
問29の答え
3.バッテリーの内部抵抗によるもの
【問30】次の選択肢のうち、マルチコプターを離陸させた直後に静安定が負となる主な原因として最も適切ものを選びなさい。
- ゲイン設定が高すぎる
- 気温が低すぎる
- 機体の重心が偏りすぎている
- 湿度が低すぎる
問30の答え
3.機体の重心が偏りすぎている
【問31】「海面更正気圧」の説明として最も適切なものを選びなさい。
- 計測時刻における海面の高さを基準として補正を行った気圧
- 海面上にて実測した値をそこから最も近い陸地における気圧として取り扱うこと
- 天気図でも用いられる
- 海面で起こる波の高さを考慮して計測した気圧
問31の答え
3.天気図でも用いられる
【問32】「乾燥空気」説明として正しいものを選びなさい
- 乾燥注意報が発令されている地域の空気のこと
- 湿度が5[%]以上[20%]未満の空気のこと
- 水分(水蒸気)を含まない空気のこと
- 温風のこと
問32の答え
3.水分(水蒸気)を含まない空気のこと
【問33】ベルヌーイの定理の説明として最も適切なものを選びなさい
- 動圧と静圧には関係性がない
- 流体が流れる速度が2倍になると動圧は4倍になる
- 流体が流れる速度がゼロの場合は静圧もゼロである
- 流体の流れが層流であるか乱流であるかを判断する指標となる
問33の答え
2.流体が流れる速度が2倍になると動圧は4倍になる
【問34】「エクマン境界層」の説明として間違っているものを選びなさい。
- 接地層の外側に存在する
- 対流圏の中に存在する
- 空気がらせん状に流れている
- 高度によらず風向きが一定である
問34の答え
4.高度によらず風向きが一定である
【問35】[図1]の★で示す位置において予想される風向きとして最も適切なものを選びなさい。
- 南
- 東
- 北西
- 南東
問35の答え
3.北西
【問36】気圧の違いにより生じる空気を移動させようとする力を表す言葉として最も適切なものを選びなさい。
- 推力
- コリオリ力
- 気圧傾度力
- 風力
問36の答え
3.気圧傾度力
【問37】1気圧の説明として正しいものを選びなさい。
- 1010.15[hPa]
- 1013.25[hPa]
- 1024.13[hPa]
- 1030.10[hPa]
問37の答え
2.1013.25[hPa]
【問38】標準大気の条件として間違っているものを選びなさい。
- 乾燥した完全ガスである
- 海面上における気温を0[℃]とする
- 海面上における気圧を1013.25[hPa]とする
- 海面上における密度を1.225[kg/m³]
問38の答え
2.海面上における気温を0[℃]とする
【問39】標準大気における高度2000[m]の気温として最も適切なものを選びなさい。
- 約-6.5度
- 約0度
- 約2度
- 約13.7度
問39の答え
3.約2度
(解説)
標準大気の条件では、高度0mで気温は15度である。
気温は1000mごとに6.5度下がる。
2000mの気温なので13度下がる。
15度ー13度=2度
【問40】20[Ω]と80[Ω]の抵抗器を並列に接続した場合の合成抵抗を選びなさい。
- 10[Ω]
- 16[Ω]
- 100[Ω]
- 1600[Ω]
問40の答え
2.16[Ω]
(解説)
並列回路の合成抵抗
抵抗器AとBの合成抵抗
合成抵抗=A[Ω]×B[Ω]/A[Ω]+B[Ω]
20Ω×80Ω/20Ω+80Ω=16[Ω]
【問41】国の行政機関が定めるガイドラインについての説明として誤っているものを選びなさい
- ガイドラインによって個人の権利が制限されることはない
- ガイドラインに定められたルールには法的拘束力(強制力)はない
- 無人航空機に関するガイドラインに違反した場合は航空法違反として罰せられる
- 既存の法令をもとにその指針や解釈等を定めたものもガイドラインと呼ばれる場合がある
問41の答え
3.無人航空機に関するガイドラインに違反した場合は航空法違反として罰せられる
【問42】電波の型式がF8Wと表される無線設備として最も最適ななものを選びなさい
- 特定小電力トランシーバー
- AMラジオ送信機
- アナログ信号で映像と音声を重畳して伝送する装置
- 2つの周波数の電波を同時に発射するFMラジオ送信機
問42の答え
3.アナログ信号で映像と音声を重畳して伝送する装置
【問43】技適マークを選びなさい。
- ァ
- イ
- ウ
- エ
問43の答え
3.ウ
【問44】第四級アマチュア無線技士の操作範囲の操作を行える無線従事者の免許として誤っているものを選びなさい。
- 航空機無線通信士
- 第二級陸上無線技術士
- 第三級海上無線通信士
- 第四級海上無線通信士
問44の答え
3.第三級海上無線通信士
【問45】民法に定めのある事柄として適切でないものを選びなさい
- 不法侵入に関する罰則
- 売買取引に関する事項
- 賠償義務に関する事項
- 所有権に関する事項
問45の答え
1.不法侵入に関する罰則
【問46】飛行中に生じうるトラブルを飛行開始前に予想して対応策を検討することを表す言葉として最も適切なものを選びなさい。
- GPS
- CRM
- TEM
- ESC
問46の答え
3.TEM
【問47】緊急用務空域の説明として最も適切なものを選びなさい。
- 国会議事堂等の国の重要な施設の上空
- 緊急用務空域は必ず7開庁日前に告示される
- 包括的な飛行の許可又は承認を国土交通大臣から事前に受けている場合は、緊急用務空域で無人航空機を飛行させることができる
- 緊急用務空域に指定された空域は、原則として無人航空機の飛行が禁止される
問47の答え
4.緊急用務空域に指定された空域は、原則として無人航空機の飛行が禁止される
【問48】人が多く集まる催事上空において無人航空機を地上から10mの高さで飛行させるため国土交通省から承認を受ける場合、最低限設定しなければならない立入禁止区画の範囲として最も適切なものを選びなさい。
- 機体から10m
- 機体から15m
- 飛行範囲の外周から15m
- 飛行範囲の外周から30m
問48の答え
4.飛行範囲の外周から30m
【問49】航空法において無人航空機の飛行が禁止されている空域として正しいものを選びなさい。(ただし、航空法に関わらない法令は考慮しないこととする。また、人又は家屋の密集している地域ではない場所とする)
- 新千歳空港の進入表面より下の空域
- 成田国際空港の円錐表面より下の空域
- 佐賀空港の水平表面より下の空域
- 中部国際空港から15km離れた位置の上空50メートル以下の空域
問49の答え
1.新千歳空港の進入表面より下の空域
【問50】航空法施行規則第236条の71に定められる航空機の離陸及び着陸が頻繁に実施される空港等として国土交通大臣が告示で定める空港として正しいものを選びなさい。
- 神戸空港
- 仙台空港
- 福岡空港
- 帯広空港
問50の答え
3.福岡空港
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